引き続き、統計検定のお勉強。
今回は仮説検定について。
■ 仮説検定 (Hypothesis Testing)
「仮説検定」とは、実際にデータをもとにして統計的にその仮説を検証すること。
例えば、仮説Xとして「xは正しい」というものを検証するとします。
このとき、2つのグループを用意して、
- Group は、そのxを正しいかを検証するために実際にxを行うグループ。
- Group は、そのxを否定する検証をするため、xを行わないグループ。
とします。よくあるのが、薬の効果があるかを検証するための判断ですね。
検証したい薬を飲むグループ(上記でいう Group )と、検証したい薬を飲まないグループ(上記でいう Group ) に分けて、もちろん被験者はその薬の効能を知らない状態で一定期間後に想定通りの結果になるか?ということを見るときなどに使われる手法ですね。
他にも、褒めたほうが成績が伸びるのか、怒ったほうが成績が伸びるのかなど、色々な仮説を立証するために使われています。
薬の検証でいえば、証明した仮説は「その薬は効果がある」ということになります。
この仮説を検証する場合には、「その薬には効果がない」ということが正しくないということを示せばいいわけです。
棄却したい仮説を「帰無仮説(Null Hypothesis)」と呼び、示したい仮説を「対立仮説(Alternative Hypothesis)」と呼びます。
帰無仮説が正しくないことを示して棄却することで、対立仮説が正しい持っていくということですね。
例えば、薬の効果があるかどうかでいえば、ほぼ同じ条件を備えた2つのグループ Group と Group について、それぞれのメンバーの一定期間後に測定した値を取り出し、その平均値をそれぞれ 、 としたときに、
となれば、薬の効果はありそうと判断できます。
なので、この場合は、
帰無仮説「 である」が正しくない
を示せればいいことになります。
ただ、実際に本当に同じ条件になるかといえば、絶対に誤差はあります。
薬の検証にしても、全く同じ条件で2つの検証を開始・実行できることはありえませんので、「」となることはほぼないです。
そのために、「-値」というものを用いて、その値がどれくらいかで判断するというのが主流になっています。