新人OJTネタです。
ソフトウェアの開発において、スケジュール調整は必ず発生します。
作業において何か問題が発生して、スケジュール通りに進まないことのほうが多いです。
特に作業が遅れてくると、どれだけ遅れているのか、どれだけ残業すれば回復できるのかがポイントになってきます。
特に残業時間は、昔と違ってかなり管理が厳しくなっており、36協定(いわゆる労働基準法第36条)を破ることは許されません。
一番抵触しそうなのが、1か月あたりの残業時間上限45時間というライン。
月の前半に残業を多くしていると、後半になり、残業時間がその上限を超えそうという状況がどうしても生まれてきます。
当然、
- 上限残業時間を超えるのか?
- 超えそうな場合は、それはその人がやらないといけない作業なのか?
- 今月やらないといけない作業なのか?
などをヒアリング、調整する必要が出ています。
かくいう自分とその新人の作業も、色々と問題が発生し、新人の残業時間の調整が必要になってきていて、現在の作業状況などをヒアリングする際に、今月の残りの各日の残業時間の見込みを書いてもらったわけですが、見ると、最終日まで毎日「残業時間ゼロ」の見通しになっていました。
ヒアリングしてみると、案の定考え方が間違っていたようです。
当人の考え方としては、「残業時間の上限のフォローに引っかからないように、残業時間ゼロの見通しで入れました。」とのこと。
じゃあ、「本当にこの時間でいけるの?」というと、「レビュー等の状況により発生する可能性は高いです」という回答。
だとすると、残業時間ゼロの見通しの報告はおかしいですよね?と。
そもそも、残業時間の見通しを聞かれた時にやりがちなこととして、例えば、
「残業時間の見通しは20時間です」という報告があり、「(作業が加速して)残業時間が5時間で済みました」となった場合、管理者からすればまだ大丈夫なわけです。
(もちろん、サバ読みのズレが大きすぎることは問題ではありますが)
ただ、それが逆に、「残業時間の見通しはゼロです」という報告があり、「(作業で問題が発生して)残業時間は20時間になりました」となると、それは大問題です。
残業ゼロの見通しなので、ヒアリング時には残業時間の上限は超えないので大丈夫と考えていたとしても、終わってみれば上限をオーバーしていた…ということにもなりかねないわけです。
場合によっては法律違反になり、企業としてのモラルが問われることにつながってしまいます。
単純なことかもしれませんが、実はかなり重要なことなので、
そういったことを理解させること、教えることも大切ですね。